コレステロールと植物ステロール(フィトステロール)の関係とは
まずは植物化学成分のテルペノイドから
テルペノイドは、イソプレン(C5H8)単位を複数個持つ化合物群の総称です。
トリテルペンとは
イソプレン単位を6つ持つ化合物群の総称です。
トリテルペンはスクワランから合成され、2つの経路が存在
1つは、ラノステロールを経てコレステロールなどのステロイドを合成
一方では、サポニン(朝鮮人参に含まれる)などのトリテルペンを合成
ステロイドとは・・・
ステロイド骨格(3つの6員環と1つの5員環がつながった構造)を持っています。
ステロイド骨格をもっている物質には多様な働きがあります。
私たちがよく耳にする”コレステロール”もステロイドです。
コレステロールは細胞膜の維持だけでなく、男性ホルモンや女性ホルモンを作り出す際にも必要です。
そして、昆虫の脱皮を制御するエクダイソンもステロイド。
1970年代には、植物もステロイド骨格を持つ物質を作り出すことが明らかになりました。
つまり、”ステロイド”は哺乳類から植物まで広く存在しています。
ちなみに、哺乳類のステロイドであるコレステロールと同じような構造を持つものを、
植物ではフィトステロールとよびます。
【フィトステロールを摂取することにより、コレステロールの値が下がる】
メカニズムは・・・
コレステロールは脂質なので、小腸で胆汁酸からなるミセルに包まれて身体に吸収されます。
ハーブティーなどで摂取したフィトステロールも同様にミセルに入り込もうとします。
コレステロールとフィトステロールが競い合うことで、ミセルに入れなかったコレステロールが
体外に排出されます。これで、コレステロール値が下がります。
体内に入ったフィトステロールは吸収されません。
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