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アロマテラピーレッスン

蒸留というテクノロジー

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蒸留は、液体混合物から、個々の成分の沸点の差を利用して成分を分離・純化する方法です。
混合物を加熱して蒸気として蒸発させ、それを冷却して再び液体として得ます。
8世紀アラビア人の手により発明されました。
そのテクノロジーは錬金術に転用され、イスラム文化の中で発展しました。
例えば、果物や穀類などの糖質が発酵してできた液体”醸造酒”をフラスコに入れます。
醸造酒には、水と発酵でできたエチルアルコールや香りの成分などが含まれます。
フラスコを熱すると、成分が気体になります。
でてきた気体を冷やすと液体に戻ります。
エチルアルコールの沸点は78.3℃。水は100℃なので、水より先エチルアルコールが気体になります。
この先に出てきた気体を冷やすと、液体の大半はエチルアルコールなので、蒸留酒の完成です。
蒸留を繰り返すことで、エチルアルコールの濃度が高く(100%にはならない)なります。
【水蒸気蒸留とは】
通常の蒸留とは異なり,沸点の高い物質や熱に弱い物質、特に生体内物質を取り出す方法として利用されています。
水を加えて蒸留し、成分を分離します。
水蒸気蒸留法の装置は、通常、蒸留釜・冷却器・油水分離器から構成されています。
蒸留釜を加熱すると水蒸気が出て、水と精油成分は水の沸点前後で抽出されます。
精油成分の沸点は200℃以上がほとんどです。
沸点の高い物質を水と蒸留することで、その物質の沸点よりも低い温度で留出させる方法です。
沸点の高い物質の蒸気圧と水の蒸気圧の和が全圧(大気圧下ならば大気圧)と等しくなった時に沸騰が起こり、通常の沸点より低い温度(98℃前後)で蒸留が行われます。
フラスコ内の水蒸気圧が沸点の高い物質の蒸気圧を減少させるため、低い温度で蒸留することが可能になります。
10世紀にアラビアのアビケンナ(イブンシーナ)が水蒸気蒸留法を確立しました。

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