近年、日用品に含まれる「香り」が原因で健康被害が報告されており、この現象は「香害」として知られるようになりました。
香害の原因は香料だけではなく、日用品に添加されている多くの化学物質が複合的・相乗的に影響していることがわかっています。
“香害”を単に香りの好き嫌いに結びつけたり、精神的な問題とすることは違っています。
“香害”の問題は、より複雑で多面的な要素が絡んで健康被害を引き起こすことを理解する必要があります。
“香害”の問題は、たばこの受動喫煙に似て、社会との闘いとも言えるかもしれません。
香料と精油について
香料には天然香料と合成香料があります。
アロマテラピーで使用される精油は、石油系の溶媒を使用せず、100%植物由来の天然素材から抽出された天然香料です。
しかし、精油自体は自然のままというわけではなく、芳香成分を取り出すために「蒸留」というプロセスを経て、芳香成分のみが抽出されています。
植物が作り出す成分を、昔から、ヒトは薬として利用してきました。
しかし、これらの成分は、植物にとっては、動物、昆虫、病原菌、競合植物などから自らを守るためのものなので、毒性成分でもあります。
植物はこれらの毒性成分を液胞や細胞の外に排出し、自らを保護しています。
ラベンダーやペパーミントなどの精油成分も、腺毛と呼ばれる細胞の外に蓄えられています。
植物は、細胞内からこれらを隔離することで、毒性から身を守っています。
精油の使用方法
現代では、精油は主に外用法(皮膚塗布)と嗅覚療法で使用されています。
精油には、多数の香気成分(平均200種以上)が含まれているため、その作用(毒性)は単一成分の示す作用とは異なります。
精油の使用に関しても、個々の成分や使用方法を慎重に考慮し、安全性を確保しながら利用することが重要です。

